2008-02-25(Mon)

ダブワン エキパイ修正及び再メッキ 

昨年から預かってる、がちょさんのダブワン(昭和43年型 カワサキ650W1S 修理部検証)の補正部品調達とその修理の件になる。
 
そもそも走る為には大げさに言うと何不自由ない車輌ではあるが、何を求めて何を好き好んで40年も前の車輌に乗りたがるのか?が問題である。
そこには、それぞれの拘りがあるからだが、その拘りも誰かに強要される訳でも決まりがある訳でもない趣味の範疇となり、移動の為の便利な道具からは大きく逸脱した“味”を求め 物欲を満たす物にと変わって行く場合が多いと思う。

この車輌の所有者である がちょさんは、その車輌を生まれた時のスタイルに近づけることを求めて病まないのである…。



入手した車輌は生産期間も少ないモデルで、その車輌に装着された部品も入手が難しい物も少なくない。
比較的大きい部品で存在感もある エキゾーストパイプは、残念ながら後のモデル(S-A)のモノが装着されていた。
この品の最大の違いは、後年モデルはエキゾーストの排気熱に因る焼けを抑えるため為であろうか? パイプが二重構造となり、その製造工程に違いが出た為か? パイプのカーブがこぢんまりとしている。

本来は一重のパイプで、カーブも緩やかな比較的大回りした感じで、所謂 “エラ張りエキパイ” と称されるモノが装着される。
リプロダクションの品も存在するようだが、微妙なカーブの違いも有るようで その違いを気にするオーナーは、可能な限り純正品を望まれた。 
そんな状況で用意したパイプは、数カ所に凹みがあるものだが正真正銘の純正品であるので、この品を加工修正して装着とする。



まずは、凹みの箇所をチェックし、スライディングハンマーの先を溶着させ凹みに応じ酸素であぶり引っ張り出す!
石跳ねなどでの小さな凹みは、肉盛溶接し成形させる。
要は、塗装面で用いるパテの代わりに熱やメッキ処理に対して金属で修正して行く訳だ。



塗装でのパテ研ぎと同じ様な行程として、ベビーサンダーを用い大目に肉盛した箇所を平滑に削り落とし、この後メッキ屋でも更なる研磨作業は施される。
そこで、エキパイに限らずだが、何処まで研磨して良いか?何処まで研磨したら強度が落ちたり 穴が空いたりするか? バイクに乗らない職人では、どの部品が何処でどんな役割を果たすか分からない事が多いので、研磨職人の仕事も把握しながら荒削りして行く。



メッキ依頼時には、どんな風に車輌に装着され、特にどの面の仕上がりに拘るかを伝える。
…そしてメッキ屋での加工から帰って来た姿となるが、 此処までの間にメッキ屋との往復も何度かし、粗研磨の状態で検品及び僅かな修正も行った。

ワタシが頼んでるメッキ屋との付き合いも既に20年を越え、どの程度の下仕上げでどのレベルの仕上がりが望めるかも十分把握してる。
しかし、物には限度があるので何でもかんでも新品の様にメッキ仕上げが出来る訳ではない。

そこのメッキ屋は、度々雑誌にも紹介されるが、中には雑誌屋の書き方にも問題ありで、読者に勘違いさせる内容の記事もあるようだ。
そんな客の中には、凹んだままメッキ屋に出して 凹みも直して欲しいと我が儘な事を言ったり、ベアリングが組み込まれたままや スポークが張ってあるままのホイールリムを送って来る等々… 何でもお構いなしな強者も少なからず居るようだ。(業者も含めて)
メッキ屋の仕事の範疇を理解出来てないのか??と思えるが、それに至る情報が伝わってないことも影響してるようだ。


本日YSRの引き取りに来たダブワンオーナーの がちょさんに仕上がったエキパイを見て貰ったが、元の姿を微塵も感じさせない仕上がりに、この記事で修正前を確認するのが楽しみらしい(笑)
 

関連記事
スポンサーサイト



コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

コメント

No title

プロ同士が手間をかけるとこんなのが直っちゃうんですねぇ、すばらしいです。

No title

相変わらずスバラシイ出来ですね!

No title

自己満足で済まない世界(予算や納期や仕上がり具合…)なので面倒な時もありますが、 自己満足のレベルが高い個人の場合 妥協のない素晴らしい仕上げをする場合もありますよね(笑)

No title

終電ぎりぎり且つ、ヘベレケ状態で只今栃木から帰ってきました(笑)。
YSRの件、有難う御座いました。修正前の画像拝見しました。
修正後のブツは先日手にとって確認しましたが、元は予想通り、
というか、結構酷かったんですね。
それがここまで綺麗になるんだから素晴らしい、の一言です。
修正後のエキパイは、何処を板金したか全くわかりませんでしたから。
完成が楽しみです。

No title

初めて書き込みさせていただきます。おそらく「がちょさん」の知り合いと思われるひげメガネと申します。お話は聞いておりましたが、いよいよW1Sの修理に入られたのですね!こんなに素晴しい仕上げをしていただいては、僕の鉄屑キロ幾ら号(CB)一緒には走れませんよ。(笑)失礼でなければ是非!シルバーさんの店へ連れて行っていただけると(ご紹介いただけると)嬉しいです。

No title

がちょさんは、ひげメガネさんの知り合いでビンゴです!
再メッキや再塗装する箇所は、凹みや違うパーツから戻すための苦肉の策と言いましょうか・・・・(汗)
がちょさんのこの車輌の場合、車体全体をリフレッシュさせる方向での作業ではありません。
>鉄屑キロ幾ら号…
そこまで遜ると嫌味も感じますよ(笑)

ご存じの様に がちょさんは東京に戻ってますので、いずれ遊びに来られる時は方向も同じでしょうから気軽に~ぞ♪

No title

再メッキ頼めるところがおありですか
いいですね。

No title

記事中にも記してます通り雑誌等でも紹介されてるメッキ屋さんですが、それでもワタクシの所には、多くの同業者さんからも頼まれます。
それには訳がありますので…(笑)

No title

ひげメガネ殿:
どもご無沙汰です。
お互い忙しいけど今度時間がある時に一緒に伺いましょう。
その頃にはW1Sも走れる様になってれば良いな♪
FC2カウンター
プロフィール

☆シルバー

Author:☆シルバー
.
思いっ切り旧式でもないが、比較的古い物は好き♪ かと言ってアナログ主義でもない 必要以上に高性能を求めない。 ってか高性能は扱えきれないので…。

フリーエリア
カテゴリ
最新コメント
最新記事
月別アーカイブ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR